住宅団体セミナー開催

2月1日、国会でマンション関係の法改正が審議される予定の中で、マンション管理・整備のあり方を含めたセミナーが台東区内で開催されました。開会あいさつを坂庭国晴・住まい連代表幹事が行い、セミナーの開催趣旨と「地方都市(伊東市)のマンション問題の現状と課題」を述べました。コーディネーターを山下千佳・住まいとまちづくりコープ役員が務め、国会議員秘書はじめ20名が参加しました。

講演Ⅰ 「区分所有法改正のポイントと問題点」

【講演Ⅰ】を西田譲弁護士(東京東部法律事務所)が行い、1.法改正をめぐる動き、2.社会的背景、3.要綱概要の3つの内容で詳しく話しました。要綱概要では、①裁判所の関与の下で、所在者不明区分所有者を決議の母数から除外する制度の創設。②建替え決議の要件(5分の4)の緩和。③賃借権を消滅させる制度の創設。④多数決による建物・敷地一括売却や建物取壊しを可能とする制度の創設。⑤その他管理の円滑化を図る制度の創設、など多岐にわたる法改正を解説しました。③の「賃借権の消滅」は、借地借家法の「正当の事由」を後退させるもので、賃借人に対する保護が不十分と指摘しました。今後について、「国会で成立見込みが高いが、改良の余地は残されている」ことを強調しました。

講演Ⅱ 「建替えではなく長寿命化の追求が必要」

【講演Ⅱ】を佐伯和彦・象地域設計代表取締役が行い、「建替えの困難性」、「長寿命化が基本となる社会に向けて」の2つのテーマで話し、問題提起しました。「長寿命化」について、①長寿命化と建替えを並列に扱う政策をやめる。②管理組合の主体性が発揮できる仕組みや制度の充実。③国は若い世代が求める住宅ニーズを把握する。④新築マンションの供給戸数を規制する。⑤新築マンションに長寿命化設計基準、施工基準を設ける、など積極的な提案を示しました。

③については、「若い世代が置かれている状況を踏まえた住宅政策が追求されるべき、所有価値から使用価値への転換を図る」ことを指摘しました。討論では、高齢化・単身化のなかでの共同居住のあり方、共同住宅に対する具体的な政策が求められるなど活発な意見交換が行われました。

NPO住まいの改善センター理事長 坂庭国晴